するするスルーとは、ウキ止めを使わずに完全誘導仕掛けで行うフカセ釣りの一種で、ウキ止めを付けない全誘導の「するする」仕掛けにスルルー(=沖縄の方言で「キビナゴ」)をエサに付けて潮の流れに乗せてフィッシュイーターとなる10kgクラスの魚を狙う沖縄発祥の釣りです。
するするスルルーでは、ラインが走ってアタリが出た瞬間に素早く合わせて魚から主導権を奪わなければ根に突っ込まれてラインブレイクしてしまうので、巻き上げパワーがあるリールが必要になります。
そこで、この記事ではするするスルルーのリールに求められる性能やリールの選び方について説明した上で、おすすめのリールを紹介します。
- するするスルルーのリールは、巻き取り力がある強くてドラグ性能が高いリールである必要がある。
- リールの番手はシマノかダイワの10000番以上の番手が良い。
- 最大ドラグは15㎏が目安。
- ギア比は、初心者=ローギア、中級者以上=ハイギア
- 磯からの釣りになるので防水性能の高いリールが良い
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するするスルルーのリールの選び方
するするスルルーのリールの基本性能
するするスルルーではスピニングリールを使用します。
するするスルルーで掛かる魚はタマン(ハマフエフキ)やガーラ(ロウニンアジ)等といった大型のパワーファイターです。
日本本土では、ハマチやカンパチといった引きの強い青物等が釣れます。
これらのパワーファイターを釣り上げるためには、頑丈なリールである必要があり、負荷によって歪みが生じる剛性が低いリールではパワーを生かした巻き上げができません。
海底付近で掛けた根魚は一気に根に向かって走るので、食わせた直後の一瞬で魚を獲れるか獲れないかの命運が決まります。食わせた直後に一気にラインを巻き取って魚を根からはがすことが大事です。
そのため、するするスルルーのリールにはは巻取り力がある強いリールであることが求められます。
また、大型魚が掛かった時にラインブレイクしないためにしっかりとドラグが効くリールであることも求められます。
安いリールでは大物が掛かった時に魚の引きに負けてラインが巻き取れず、また、ドラグが聞かないためにバラシてしまうリスクも高いです。有名メーカーの信頼のおけるリールを選ぶことをおすすめします。
するするスルルーのリールの番手
するするスルルーのリールのサイズは、ナイロンライン10号が約200m巻けるサイズがおすすめです。スプール径が大きいほど、ナイロンラインに糸グセが付きにくく、スムーズに仕掛けを流し込めます。
具体的には、シマノかダイワの10000番以上の番手のリールが良い。
番手が大きくなるほどリールの重量が増すため、体力やタックルバランスも考慮してください。
するするスルルー専用ロッドや磯竿4号を使う場合は、10000番でもバランスを取ることができますが、個人的にはシマノかダイワの14000番のリールがおすすめの番手です。
するするスルルーのリールの最大ドラグ力
海底付近で掛けた根魚は一気に根に向かって走るので、食わせた直後に一気にラインを巻き取って魚を根からはがすことが大事です。そのため、最大ドラグ力もリール選びの大事なポイントです。
最大ドラグ15㎏が目安です。
するするスルルーのリールのギア比
仕掛けを投入した後は、ラインをしっかり操作しながらポイントへ向けて流し込むことがするするスルルーの基本です。
何度もライン操作を行うことが多いため、初心者の方はローギア(PG)を選択する方がよいでしょう。魚を掛けてからも楽に巻き上げられるので、体力を温存しながらファイトに集中できます。
仕掛けを100m近く流す人や、ライン操作に慣れている方は、手返しがよくなるハイギア(HG or XG)を選択してください。
するするスルルーのリールの防水性能
するするスルルーは磯から楽しむ機会が多い釣りですので、波しぶきを被ることも少なくありません。
掛けた魚を取り込むときには、磯際に立ってロッドの角度を調整しながら魚の反転にも備えます。
そのため、マグシールドやXプロテクトのようにリールの防水性を高める機能を搭載したものを選択してください。
リール内部やベアリングに錆、潮噛みが起きるとファイト中に思わぬチャンスロスを起こすことがあります。
するするスルルーにおすすめのリール6選
製品名 | 画像 | 価格 |
---|---|---|
1.シマノ 24ストラディックSW 10000HG | 約4.8万円 | |
2.シマノ ツインパワーSW 14000XG | 約6万円 | |
3.シマノ ステラSW 14000XG | 約11万円 | |
4.ダイワ カルディアSW 14000-H | 約2.5万円 | |
5.ダイワ セルテートSW 14000-XH | 約6.8万円 | |
6.ダイワ ソルティガ 14000-XH | 約12万円 |
1.シマノ 24ストラディックSW 10000HG
- 上位機種に引けを取らないパワーとタフネス、防水性能を装備。
- 軽くて滑らかな巻き心地でありながら、巻き上げ力がパワフルなリール。
- 「Xタフドラグ」が搭載され、耐久性・放熱性・最大ドラグ力でスペックアップを実現し、大型魚とのファイトを視野に入れた仕様。
2024年7月にモデルチェンジして発売される「ストラディック SW」は、上位機種に引けを取らないパワーとタフネス、防水性能を装備している。
軽くて滑らかな巻き心地でありながら、巻き上げ力がパワフルなリールなのでするするスルルーに適したリールと言えます。するするスルルーを始める時にツインパワーSWやステラSWは高くてなかなか手が出せない人は、ツインパワーSWよりも値段が安く5万円以下で買えるストラディックSWがおすすめです。
5000番~10000番の各モデルには「Xタフドラグ」が搭載され、耐久性・放熱性・最大ドラグ力でスペックアップを実現し、大型魚とのファイトを視野に入れた仕様となっている。
Xタフドラグは、ドラグ内の各ワッシャを金属とカーボンのみで構成し、スプールを上下両方向から支持する構造。スプール下部に大径のドラグワッシャが追加されることで、10000番では最大ドラグ値が13kgから15kgとスペックアップ。
また、ドラグ部の耐久性、放熱性が向上し、滑らかで安定したドラグ性能にいっそう磨きがかかっている。
最大ドラグは15㎏ありするするスルルーのリールに求められるドラグ力を持っているので、磯際で求めらる強引なやり取りも楽にこなせるでしょう。
2.シマノ 21ツインパワーSW14000番
- 暴力的な魚の引きにも耐える圧倒的なパワーを備える!
- 大物と何度連続して戦っても衰えない耐久性を持つ!
- Xプロテクトにより高い防水性能を実現!
- XSHIPで巻上げの重さ解消!
ツインパワーSWはステラSWの機能を受け継ぎ「強さをカタチ」にするコンセプトで開発されたスピニングリール。
シマノ最高峰のスピニングリールであるステラにも劣らない性能を持ちながら、価格はステラの半額以下の価格です。
ステラとの違いは、ボディがフルメタルボディ(ステラ)か一部メタルボディ(ツインパワーSW)の違いです。
2021年のモデルチェンジによりインフィニティドライブが搭載されたことにより、魚が掛かった時の巻き上げパワーが強く、なおかつ軽い巻き上げを実現しています。
また、アルミローターとHAGANEボディで剛性も十分なので、ドラグを強く締め込んで魚とやり取りしてもローターの歪みが少なく、安定したやり取りが可能です。
14000番の場合、最大ドラグ力が25kgあるので不意の大物が掛かっても安心です。
ツインパワーSW14000番はPGとXGの2つのギア比があります。
- XG(エクストラハイギア仕様)
- PG(パワーギア仕様)
初心者の人は巻きが軽いPG(パワーギア)がおすすめです。一方、100m近く仕掛けを流す方や、ライン操作に慣れている方はハンドル1回転の糸巻き量が多くて手返しがよくなるXG(エクストラハイギア仕様)がおすすめです。
ハイギアのリールはハンドル1回転で糸を巻き取ることができる量が多い一方で、巻き上げる際の重さがあります。
しかし、このツインパワーはギアの噛み合いが強固になっているので、ハイギアタイプのリール特有の巻き上げる時の重さが解消しております。
シマノ ステラSW14000番
- 「耐久性」、「ドラグ性能」、「巻き上げパワー」、「剛性」、「防水性能」においてシマノ最上級!
- XーRIGID GEARによりギアが肉厚になり、超大型魚とのフルドラグファイトも可能な強さ!
- X-SHIELD、XーPROTECTによる強力な防水性能、耐久性!
- 価格が10万円以上するので初心者には手が出しにくい。
言わずと知れたシマノの最高峰の技術を詰め込んだリールであるステラ!上級者向けのハイスペックなスピニングリールで、巻き心地、軽さ、剛性など、するするスルルー用リールに求められる性能を満たしたハイスペックなスピニングリールです。
このリールであればどんな大きな魚が掛かっても安心してやり取りができます。
高負荷でもしっかり巻き上げられる頑丈さをもっているので、魚に主導権を渡さない釣りを展開できます。放熱性に優れたドラグを搭載しているため、根がない釣り場であれば魚に一定のテンションをかけながら思い切り走らせて獲る戦略も立てられます。
14000番の場合、最大ドラグ力がツインパワーSW14000番と同じく25kgあるので不意の大物が掛かっても安心です。
私はこれまでツインパワーSWでするするスルルーをしておりましたが、ステラSWの良さに感動し、現在はステラSWを使用しております。
ツインパワーもステラに劣らずかなりコストパフォーマンスに優れたおすすめのリールですが、ハイエンドモデルのステラはツインパワー以上に機能性が高く、快適に釣りができます!
大きな違いは巻き心地で、ステラはかなり滑らかで軽い巻き心地です!
がしかし、かなりお高いので金銭的に余裕がある方でない限り手が出ないですよね。
高価ですが値段相応、いや、それ以上の性能を持った至高のリールです。一度ステラを手にしてしまうと他のリール使えなくなりますので注意(笑)。
4.ダイワ カルディア SW 14000-H
- アルミ合金製モノコックボディで十分な剛性と強度を持っている。
- 大口径タフデジギアが採用され、滑らかで力強い巻き上げを実現しています。
- マグシールドが搭載され、防水性能が高く潮を被る状況下でも安心して使用できす。
ダイワの「カルディアSW」は、2022年に登場したスピニングリールで、オフショアのジギングやキャスティングからショアジギング・ショアプラッギングまで幅広い釣りスタイルに対応しているリールですが、するするスルルーにもおすすめのリールです。
カルディアSWは、ソルティガ、セルテートSWに次ぐ、ダイワの第三の大型スピニングリールです。シマノで言うところのストラディックSWに相当するリールになります。
パワーと操作性も申し分なく、ドラグも滑り出しが良くてクオリティが高いです。耐久性も高く、コストパフォーマンスに優れたリールと言えます。
実売価格は3万円前後で、上位機種のセルテートSW(約6.8万円)と比べると購入しやすい価格になっています。
最大ドラグ力も15kgあるのでするするスルルーのリールに求められるドラグ力を満たしていますね。
従来スピニングリールは、ボディとボディカバーでドライブギアの両端を支持し、それを数箇所のスクリューで固定する方式が一般的だった。この構造から、更なる精度と剛性の向上を目指し、ボディカバーを廃し、ボディに直接高精度のプレートをネジ込むことで固定したのがモノコックボディ。これによりギアの支持精度が高まり、また剛性・気密性も向上。
22CALDIA SWはデジギアIIをさらに進化させ、滑らかな回転がより長く続く「タフデジギア」を採用。不意の力が掛かることによって引き起こされる噛み合わせへの影響まで緻密に計算に入れた設計思想。高強度に仕上げた理想のギアを実現。限りなくノイズレスな回転を実現し、釣り人の繊細な指先の感覚に正確に応える。
ボディとローターの隙間に磁性を持つオイルの壁を作ることで海水や埃などの侵入をシャットアウトする防水構造の「マグシールド」。ボディとローターが無接点だから軽く滑らかな回転はそのままに、初期の回転性能を長期間維持します。
5.ダイワ セルテートSW 14000-XH
- モノコックボディで剛性と強度を両立。
- 大径かつ肉厚なG1ジュラルミンギアが強力な巻き上げパワーを実現。
- タフエアベールの採用により、キャスト時のベール戻りを防止。
2021年に発売されたキャタリナの後継機に位置付けられる「セルテートSW」はフラッグシップモデルのソルティガには迫る性能を持っているリールです。
シマノで言うところのツインパワーSWと同ランクの機種で、ジギング用のリールですが、もちろんするするスルルーにもおすすめです!
巻き性能や耐久性は、ほぼソルティガと同性能でありながらソルティガに比べ軽いのが特徴。
私も打ち込み釣り用のリールとしてセルテートSWを持っていますが本当に軽いです!
基本構造はほぼ20ソルティガで、大きな違いはローターがアルミでなくザイオン素材である点。
ザイオンローターは15ソルティガにも採用されていて、巻きの初動&重量が軽いのが特徴です。
モノコックボディになったことにより、従来よりも大きなギアを搭載することが可能になり、パワーが増大しているので、リールに求められる巻き上げパワーも十分!
モノコックボディとは、これまで2つの部品によって構成されているボディを、ひとつなぎ、一体成型で作り上げたボディとのこと。
従来のようにパーツが2つであれば、負荷が掛かると、目には見えないレベルでたわんで、ギアのかみ合わせに悪影響を及ぼします。
一方、モノコックボディは、ボディがひとつなので、たわみにくく、がっしりとしたボディに守られながら、ギアが滑らかに作動し続けます。
耐久性も問題なく、14000番を使ったメーカーのテストでは10kgのヒラマサをゴリ巻きしてもギアにダメージはなし。
18000番であれば大型のGT、ヒラマサ、マグロ狙いにも対応しています。
最大ドラグ力もソルティガと同様に25kgあるので不意の大物が掛かっても安心です。
細かい点ですが、ベールがガチッとしっかり開いてくれるので安心感があります!
というのも、性能が低いリールだとベール軽く中途半端な開きになってしまい仕掛けをキャストした時にベールが戻ってしまい、ロッドの破損や高切れに繋がることがあるからです。
ベールにロック機能が付いているので、ハンドルを回してもベールが閉じないようにもなっています!
6.ダイワ ソルティガ 14000-XH
- モノコックボディによりギアサイズが肉厚かつ大型化し、耐久性、パワー、回転性が大幅に向上。
- アルミローターの恩恵でたわみ剛性もアップ。
- LC-ABSスプール採用しスムーズなライン放出でトラブルレスなキャスティングを実現。
ダイワのスピニングリールのフラッグシップモデルの「ソルティガ」!
2020年、SALTIGAに求められる圧倒的な強さと耐久性を備えてモデルチェンジしました。
モノコックボディにより、ギアを大型化・肉厚化できたことで、ギアの強度が大幅にアップ!
強靭なモノコックボディ、放熱性・耐久性に優れたドラグ、スムーズでトルクのある巻き取り性能、ストレスフリーのキャスティング性能を備えた最強のスピニングリール!
ねじれやたわみに強いモノコックボディとの相乗効果で、15ソルティガと比較し、2倍以上の耐久性を実現!
最大ドラグ力も25kgあるので不意の大物が掛かっても安心です。
実際にリールを手にとってまず感じたのが、15モデルと比較して、圧倒的に滑らかになったリールの巻き心地。
滑らかでシルキーな巻き心地に!
ゴリ巻き時のパワーも向上し、圧倒的なパワーでモンスター級の魚と対峙することが可能になっています!
また、LC-ABS(ロングキャストABS)スプールが搭載され、トラブルなく飛距離がUPしています!
15ソルティガからリールの番手の体系が変わっているので注意!
リールの番手は、旧モデルであれば5000番がオススメです。
【まとめ】するするスルルーにおすすめのリール6選を紹介!
この記事ではするするスルルーのリールに求められる性能やするするスルルーのリールの選び方について説明した上で、おすすめのリールを6つ紹介しました。
ここで紹介したリールではない安いリールを使ってするするスルルーを始めることもできますが、大きな魚が掛かった時に壊れてしまったり、魚をバラシてしまうリスクが高いです。
するするスルルーを本格的に始めるのであれば最初からするするスルルーにおすすめのリールを購入することをおすすめします。
- するするスルルーのリールは、巻き取り力がある強くてドラグ性能が高いリールである必要がある。
- リールの番手はシマノかダイワの10000番以上の番手が良い。
- 最大ドラグは15㎏が目安。
- ギア比は、初心者=ローギア、中級者以上=ハイギア
- 磯からの釣りになるので防水性能の高いリールが良い