池永祐二さんが考案したフカセ釣りの釣法「1000釣法」について説明します!
フカセ釣りをしている人は「1000釣法」という言葉を一度は耳にした事があるのではないでしょうか?
この記事では、
- 1000釣法とはどういう釣り方か
- 1000釣法の仕掛け
- 1000釣法のメリット・デメリット
- 1000釣法におすすめのウキ
- 1000釣法のアタリの取り方
について説明します。
この記事を読むことで「1000釣法とはどういった仕掛けでどのように魚を釣るのか」を知り、実際に1000釣法で釣りができるようになります!
私は1000釣法を覚えてから自分の釣りの引き出しが増えて、状況に応じたより適切な釣りの選択ができるようになり、釣果が伸びているというように感じます!
読者の皆様もぜひとも1000釣法を覚えて釣果UPに繫げて下さいね!
1000釣法とは
1000釣法とは、大分県のグレ釣り氏である池永祐二さんが考案した釣法で、10メートルのロングハリスと00号の浮きを組み合わせた仕掛けです。
ハリスを10m取って、ハリスの中にウキを通して仕掛けを作ります。
名前の由来は「10メートルのハリス」の「10」と「00号のウキ」の「00」を組み合わせて1000釣法にしたそうです。
ハリスの長さを10メートルとしたのは、仕掛けを巻き取った時に、直結部分がスプールに巻き込まれない最大の長さであったからとのこと(仕掛けの長さ5m+竿の長さ5m=10m)。
一般的にハリスの素材はフロロカーボンで道糸の素材はナイロンとなっていますが、フロロカーボンはナイロンよりも比重が重いので沈みやすいです。
そのため、ハリスの中に通した仕掛けはナイロン仕掛けよりも沈みやすく、潮の流れに乗せれば、仕掛けを遠くまで流し、沖のポイントまで狙うことができます!
また、道糸の浮力で仕掛けが浮き上がりにくく、沖で撒き餌と仕掛けがズレたりすることも減ります。
1000釣法の仕掛け
1000釣法の仕掛けを説明します。
1000釣法では、「00」又は「0c」と呼ばれる0号と00号の間の浮力のウキを使用します。
池永さんが名付けた「0c」の浮力は10メートルのハリスでゆっくりと沈んでいくようになっています。
1000釣法のウキは釣研から発売されていますので、本格的に1000釣法に挑戦したい人は専用のウキをご購入下さい!
1000釣法の仕掛けは、投入後、最初に針が沈んでいき、その後、少し遅れてウキ上のハリスが沈み、ウキの上下のハリスがなじむとウキが徐々に沈んでいきます。
ウキの上下のフロロカーボンラインの重さでウキが引っ張られて沈んでいくイメージですね。
1000釣法は原則としてガン玉を打たないノーガンの仕掛けなので、ハリスの重みがガン玉の役割をします。
ノーガン仕掛けにすることで、仕掛けが撒き餌とほぼ同じ沈下速度で沈んでいき、マキエと仕掛けが同調しやすいです。
マキエと仕掛けが同調しやすいということは、魚に違和感を与えず、スレた魚にも食わしやすくなることが期待できます。
1000釣法のメリット
1000釣法のメリットは、以下の2点です。
- 細かいラインメンディングが不要!
- 仕掛けが浮き上がりにくくなる!
①細かいラインメンディングが不要!
フロロカーボンのハリスはナイロンの道糸よりも比重が重いです。
比重が重く長いハリスは水中ウキのような役目をし、道糸が風や表層の流れに引かれても、仕掛けが浮き上がることなく、仕掛けは撒き餌と同じ流れに乗っていきます。
その結果、仕掛け投入後に糸を張るだけで、潮の流れで自然と仕掛けが馴染み、魚の棚へと入って行きます。
仕掛けを張って自然に流して行くだけなので、ラインメンディングに神経質になるストレスから解放されます!
細かいラインメンディングは不要と言えども、1000釣法は道糸をフリーにしてアタリを待つので、道糸を出しすぎているとアタリが取りにくくなります。
逆に、道糸を張りすぎていると仕掛けが浮き上がり魚のタナまで沈まなくなります。
竿先から出る道糸が海面に対してU字になるように意識して流しましょう!
②仕掛けが浮き上がりにくくなる!
ウキの上下にあるハリスが受ける流れの抵抗は大きく、これが潮に乗ると道糸に少々の抵抗がかかっても仕掛けが引っ張られて浮き上がらなくなります。
ガン玉を打たないノーガンの仕掛けの場合、魚に違和感を与えにくくなるというメリットがある一方、仕掛けが浮き上がりやすいというデメリットがあります。
そういった、ノーガン仕掛けのデメリットを解消するのが1000釣法 です!
1000釣法のデメリット
1000釣法のメリットを紹介しましたが、1000釣法には以下の3点のデメリットもあります!
- ハリスを10m取るのでハリスがすぐなくなる!
- 道糸とハリスの直結部がガイドの中にあるので、仕掛けを投入しにくい!
- ウキが沈んで行くため、ウキでアタリを取りたい人には不向き!
①ハリスを10m取るのでハリスがすぐなくなる!
1000釣法で釣りをする時は、1回の釣行で最低でもハリスを10m使うので、市販の50m巻のハリスだと5回の釣行でなくなってしまいます。
魚に切られたり、磯に擦れて傷がついた場合にハリスを替えるとなると、1回の釣行でハリスを1つ丸々使ってしまうということもあるかもしれません。
ハリスは50mで1,000円~2,000円ですので、5回の釣行で1回ハリスを補充することが続くと金銭的な負担が大きくなります。
釣りに多くのお金をかけることができない方にとってはこの点はデメリットになりますね。
②道糸とハリスの直結部分がガイドの中にあるので、仕掛けを投入しにくい
繰り返しになりますが、1000釣法はハリスを10m取るので、道糸とハリスの直結部分がガイドの中を通り手元のリール付近まで来ます。
そのため、仕掛けを投入する際、ハリスと道糸の直結部分がガイドに引っかかることがあります。
仕掛け投入時に直結部分の引っ掛かりがあると、仕掛けの飛距離が下がったり、また、サシエが取れてしまうこともあります。
ハリスを長く取る分、操作性が劣ることはデメリットです。
③ウキが沈んで行くため、ウキでアタリを取りたい人には不向き。
1000釣法はウキを沈める釣りなので、魚のアタリはラインで取ります。ウキを浮かせて視覚的にウキでアタリを取りたい人には1000釣法は向いてないです。
1000釣法で使用するウキは?
ご自身が現在使っている通常のウキでも1000釣法はできますが、1000釣法専用のウキが発売されているので、専用のウキを使うことをおすすめします!
1000釣法専用のウキを使うことで、1000釣法がやりやすく釣果にも繋がります!
1000釣法考案者が推奨する1000釣法で使用するウキの浮力は「0c」です!
そして、1000釣法専用の「0c」の浮力があるウキを紹介します!
- 釣研 エキスパートグレV
- 釣研 エキスパートグレZ
- 釣研 スーパーエキスパートUE
①釣研 エキスパートグレV
釣研のエキスパートグレVは1000釣法専用のウキで、池永祐二さん自信もこのウキ認めております。
1000釣法専用のウキとして発売されたエキスパートグレの後継最新モデルがこのエキスパートグレVです。
1000釣法専用の「0C」浮力誕生から約20年、より遠くを狙いたい、しかし操作性と感度は落とさないという究極の命題に挑み、生まれたのが5代目となる「V」です。
一つ前のモデルの「Z」比で約1gの重量アップ。重量がUPすると体積が増加して喰い込み抵抗が大きくなってしまいますが、その増大を最小限に抑えつつ、狙ったピンスポットに仕掛けを落とすことができるようになっています。
ウキの浮力ラインナップは、0Cと0αの2つ。
- 0c:1000釣法専用の浮力
- 0α:0cよりも少しだけ浮かせ気味に狙いたい場合に適した浮力
2浮力のラインナップの内、1000釣法専用の0C浮力は道糸へのアタリの表出を妨げないφ2.5→3→2.5mmの糸穴設計。
少しだけ浮かせ気味に狙いたい場合の0αは、ウキへのアタリの表出力に優れたφ2→2.5→2mmという、釣り方に応じた最適な構造が採用されています。
2.5mmのMR(メタルリング)をトップ穴に装着することによってラインブレークを抑える仕様になっています。
②釣研 エキスパートグレZ
エキスパートグレZは、既に紹介したエキスパートグレVの前モデルです。
エキスパートグレVとの使い分けとしては、エキスパートグレVよりも比重が1g軽いので、仕掛けの遠投を必要としないポイントではエキスパートグレZを使用するといった感じになるかと思います。
エキスパートグレVと同様、2.5mmのMR(メタルリング)をトップ穴に装着することによってラインブレークを抑える仕様になっています。
③釣研 スーパーエキスパートUE
釣研 スーパーエキスパートUEは、エキスパートグレZの遠投用モデルです。
1000釣法のアタリの取り方
1000釣法まとめ
- 1000釣法とは、 池永祐二さんが考案した釣法で、10メートルのロングハリスと00号の浮きを組み合わせた仕掛け!
- 1000釣法は、細かいラインメンディングが不要で仕掛けが浮き上がりにくい!
- 1000釣法にはデメリットもある!
- 1000釣法専用のウキを使うのがおすすめ!
1000釣法を実践して釣果を上げていきましょう!