するするスルルーは「撒き餌なし」で釣れる?釣果が変わる3つの理由と節約術

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沖縄の豪快な釣りとして知られる「するするスルルー」。しかし、その釣りの核となる「撒き餌」について、「準備が面倒…」「餌代のコストを抑えたい…」と感じている方も少なくないのではないでしょうか。

「できれば撒き餌を使わずに、するするスルルー釣りを手軽に楽しみたい。でも、本当にそれで釣れるのだろうか?」

この記事では、そんなあなたの疑問にお答えします。

結論から申し上げますと、するするスルルー釣りにおいて「撒き餌なし」は不可能ではないものの、釣果は著しく低下し、極めて難しい釣りになると言わざるを得ません。

この記事を読めば、なぜ撒き餌がそれほど重要なのか、そして、コストや手間を抑えつつ釣果を上げるための現実的な方法がわかります。ぜひ、最後までお付き合いください。

この記事を書いた人

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目次

するするスルルーに「撒き餌」が必要な3つの理由

「撒き餌がないだけで、なぜそこまで釣果が変わるのか?」と疑問に思うかもしれません。その理由は、するするスルルーという釣法が、撒き餌の持つ以下の3つの重要な効果を最大限に活用する戦略に基づいているからです。

  • 広範囲から魚を「寄せる」ため
  • 魚の「警戒心を解く」ため
  • 付け餌を「カモフラージュ」するため【最重要】

①広範囲から魚を「寄せる」ため

撒き餌には広範囲に散らばっている魚を自分の釣り座(ポイント)に集めるという、最も重要な役割があります。

特に、潮通しの良い広大なポイントでは、魚は常に同じ場所にいるわけではありません。大量の撒き餌で魚の嗅覚と視覚を刺激し、「あそこに餌の群れがあるぞ!」と認識させることで、初めて勝負の土俵に上がることができるのです。

撒き餌がない状態は、魚が偶然目の前を通りかかる魚をひたすら待つ、非常に効率の悪い釣りになってしまいます。

②魚の「警戒心を解く」ため

タマンやガーラといった大型魚ほど、警戒心が非常に強いことで知られています。普段見慣れないものが流れてきても、すぐには口を使いません。

ここで撒き餌が効果を発揮します。大量のスルルー(キビナゴ)が自然に流れてくることで、ポイント全体が「今日は餌が豊富で安全な場所だ」というお祭り状態になります。

この群れの狂乱状態が、ターゲットの警戒心を解き、捕食スイッチを入れるのです。撒き餌なしで付け餌を一つだけ流しても、賢い魚は「怪しい…」と見破ってしまう可能性が高くなります。

③付け餌を「カモフラージュ」するため【最重要】

これが最も重要な理由です。するするスルルー釣りの神髄は、撒き餌の帯の中に、針が付いた自分の付け餌を同調させて紛れ込ませることにあります。

魚の視点に立ってみましょう。たくさんのスルルーが流れてくる中で、一つだけ糸や針が付いて不自然な動きをする餌があれば、すぐに見破られてしまいます。しかし、撒き餌という「煙幕」の中に付け餌を隠し、同じように流すことで、魚は違和感を抱くことなく安心して口を使ってくれるのです。

この「同調」こそが、するするスルルーで大物を手にするための最大の鍵であり、撒き餌なしではこのテクニックが成立しません。

筆者の経験談

筆者も撒き餌なしでするするスルルーをしたことがありますが、これまでの経験上、釣果は悪かったです。

撒き餌ありの場合と比較してアタリが激減し、魚が寄って来ていないと感じました。ただし、目の前にキビナゴを捕食する魚が見えている場合や、潮通しの良い磯や、魚影の濃い場所では、撒き餌なしでも釣れた経験があります。

筆者の経験上、以下の条件下では撒き餌なしでも釣れることがあります。

  • 魚がもともと回遊している場所(潮の流れが速い、地形的に魚が集まりやすい)
  • 時合い(朝夕のマズメ時など)を狙う
  • 他の釣り人が撒き餌をしている近くのポイント

それでも「撒き餌なし」で挑む場合の戦略

するするスルルーに撒き餌が必要な理由を理解した上で、「それでも、撒き餌なしで挑戦してみたい」と考える方もいるでしょう。

仮に撒き餌なしで挑むのであれば、以下の戦略が必要になります。

戦略1:超一級のピンスポットを狙い撃つ

魚を寄せることができないため、魚が確実に居着いている、または回遊してくるであろう「根の際」「カケアガリ」「潮がぶつかる場所」などをピンポイントで狙い撃ちする必要があります。広範囲を探ることはできません。

戦略2:付け餌のアピール力を上げる

単体で魚にアピールする必要があるため、スルルーを2〜3匹針につける「房掛け」にするなど、付け餌のボリュームと匂いを最大限に高める工夫が求められます。

戦略3:「待ち」の釣りを覚悟する

魚の活性を強制的に上げる手段がないため、アタリがない時間が長く続く「待ち」の釣りになります。短時間で結果を出すのは非常に困難です。

【現実的な解決策】「撒き餌なし」ではなく「節約術」をマスターしよう

「撒き餌の重要性はわかった。でも、やはりコストと手間は抑えたい…」 それならば、「ゼロか100か」で考えるのではなく、撒き餌を賢く「節約」するという発想に切り替えてみてはいかがでしょうか。

効果を維持しつつ、消費量を抑える3つのテクニックをご紹介します。

節約術1:時合(じあい)に集中投下する

魚が最も活発に餌を捕食する時間帯、いわゆる「時合」に撒き餌を集中させる方法です。具体的には、太陽が昇る直前の「朝まずめ」沈む直前の「夕まずめ」、そして潮が動き出すタイミングが狙い目です。一日中ダらダらと撒くのではなく、ここぞという時に集中して使うことで、効率的に釣果へ繋げることができます。

節約術2:潮筋(しおすじ)を読んで撒く

潮の流れをよく観察し、撒いた餌がまっすぐ沖のポイントへ流れていく「潮筋」を見つけることが重要です。

あちこちに無駄に撒くのではなく、この潮筋にピンポイントで撒き餌を投入することで、最小限の量で効果的に魚を寄せ、付け餌を同調させることが可能です。

節約術3:短時間釣行に切り替える

半日分の撒き餌を用意するのが大変なら、釣行時間そのものを2〜3時間に凝縮するのも一つの手です。短い時間でも、その時間内に集中して撒き餌を使えば、魚の活性が高い状況を作り出すことができ、満足度の高い釣りが楽しめます。

まとめ:撒き餌を味方につけて、するするスルルーを楽しもう!

今回は、「するするスルルーは撒き餌なしで釣れるのか?」という疑問について、深掘りしてきました。

  • するするスルルーにおいて、撒き餌は魚を「寄せ」「警戒心を解き」「付け餌をカモフラージュする」という非常に重要な役割を持つ。
  • 「撒き餌なし」は釣りの難易度が格段に上がり、釣果は期待しにくい。
  • 現実的な解決策として、「時合を狙う」「潮筋を読む」などの節約術で賢く撒き餌を使うのがおすすめ。

撒き餌を面倒なものと捉えるのではなく、大物を手にするための強力な「武器」と捉えてみてください。まずは少量の撒き餌からでも、その絶大な効果をぜひ一度、フィールドで体感していただければと思います。きっと、するするスルルー釣りの本当の面白さに気づくはずです。

安全には十分に注意して、するするスルルー釣りを楽しんでください。

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