シガテラについてご存知でしょうか?
釣り人であれば自分が釣った魚が食べられるのかどうか、どういう調理方法なら食べても問題ないのかについて知っておく必要があります!
誤って毒を持っている魚を食べてしまった場合、一歩間違えると命の危険に関わる事態にもなります!
ということで、シガテラという魚類食中毒について理解しましょう!
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1.シガテラとは?
シガテラとは、
「熱帯・亜熱帯のサンゴ礁域に生息する毒化した魚類を
食べることによって起こる食中毒のこと」を言います。
WHO(世界保健機関)によると、世界中で毎年数万人が罹っていると推定
されています。日本国内では、南西諸島が主な発生域で、沖縄県では毎年シガテラが発生しています。
出典:「沖縄県発行パンフレット」
2.シガテラの原因は?
シガテラの原因はとなる毒は、シガトキシンという成分です。
シガトキシンは、
「海藻や岩礁に付着する有毒の小さな藻類(渦鞭毛藻:うずべんもうそう)
が産生します。この有毒の小さな藻類が付着した海藻などを藻食性の生物(魚類、ウニ、
カニなど)が食べ、さらに肉食性の魚類が藻食性生物を食べるという食物連鎖によって、シガトキシンが伝搬、蓄積されます。シガトキシンを多量に蓄積した魚をヒトが食べて食中毒となります。」出典:「沖縄県発行パンフレット」
食物連鎖によるシガテラの流れ
出典:「市場魚介類図鑑」
3.シガテラの症状
シガテラの症状は、シガトキシンを多量に含む魚を食べてから数時間後で発症すると言われております。
主な症状は以下のとおり。
①消化器系:下痢、吐き気、嘔吐など
②神経系:ドライアイスセンセーション、だるさ、しびれ、関節痛、筋肉痛など
③循環器系:徐脈、血圧低下など
上記の中でも、ドライアイスセンセーションはシガテラに特徴的な症状で、
・水に触れた時にビリリとした痛みを感じる。
・冷水を口に含むと、サイダーを飲んだように「ピリピリ」と感じる。
といったような症状が現れます。
出典:「沖縄県発行パンフレット」
4.シガテラを持つ魚は?
沖縄県におけるシガテラの原因となる魚種として、以下の魚が報告されております。
・バラハタ(ナガジューミーバイ)
体重が2kg以上、全長が約48㎝以上になると、有毒率が高まる
・イッテンフエダイ(ヒシヤマトビー)
体重が1kg未満、全長が約36㎝程度でも、有毒率が高い
・バラフエダイ(アカナー)
体重が4kg以上、全 長約62cm以上になると、有毒率が高い
注意
シガテラの症状のうち、体のだるさやしびれ、ドライアイスセンセーションなどが数週間、数ヶ月と継続し、日常の動作に支障が出てしまう事例(手足のしびれで眠れないなど)もあります。
もし、症状からシガテラを疑われる場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
出典:「沖縄県発行パンフレット」
「市場魚介類図鑑」